歯ぎしりの原因とは?マウスピースでの対策について解説

朝起きた瞬間に「あごが重い」「こめかみがズーンとする」と感じることはありませんか?
違和感が続く場合、睡眠中の歯ぎしりや食いしばりが影響している可能性があります。
この癖を放置すると、歯のすり減り・欠けだけでなく、頭痛や肩こり、知覚過敏などの不調につながることも。そこで役立つのが、歯やあごへの負担をやわらげることが期待できる、マウスピース(ナイトガード)です。
本記事では、マウスピースの種類と特徴、選び方・使い方、注意点までを整理して解説します。
目次
歯ぎしりはなぜ起こる?主な原因

歯ぎしりの原因は断定しにくく、ストレスや噛み合わせのズレ、喫煙、普段の姿勢など、様々な原因が関係していることが多いです。ここでは、主な歯ぎしりの原因を紹介します。
ストレスや緊張
精神的なストレスが強いと、寝ている間に無意識に歯ぎしりや食いしばりが起こることがあります。
噛み合わせに問題がある
噛み合わせに問題があると、あごの筋肉に負担がかかり、歯ぎしりのきっかけになる場合があります。
姿勢が悪い
スマホ操作やデスクワークなどで前かがみの姿勢が続くと、あご周りがこわばり、歯ぎしりや食いしばりにつながることも。
生活習慣の問題
カフェインやアルコールの取りすぎや、喫煙などが原因で歯ぎしりを悪化させる可能性も考えられます。
体質や遺伝
家族に歯ぎしりのクセがあると、影響を受ける可能性があるともいわれています。
歯ぎしりの種類

歯ぎしりの種類は、「グラインディング」「クレンチング」「タッピング」「ナッシング」の主に4つの種類があります。ここでは、それぞれの特徴を説明します。
グラインディング
上下の歯を左右に動かして「ギリギリ」と擦り合わせる歯ぎしりのタイプです。
主に就寝中に起こり、音が出ることが多く、周囲に気づかれやすい傾向があります。
クレンチング
上下の歯を「グッ」と強く食いしばる歯ぎしりのタイプです。
就寝時や日中に無意識に起こることがあり、音がほぼ出ないため気づきにくいですが、歯やあごの筋肉への負担が大きくなりがちです。
タッピング
上下の歯を小刻みに「カチカチ」と当てる歯ぎしりのタイプです。
緊張状態が続くときに出やすいと言われます。
ナッシング
特定の歯だけを「キリキリ」と無意識に軽く当て続ける歯ぎしりのタイプです。
擦る・強く噛むほどではないため、自分では気づかないまま続くことがあります。
歯ぎしりを放置するリスクとは?

歯ぎしりを放置すると、歯や顎に負担がかかり、次のようなリスクにつながることがあります。
歯がすり減る・ヒビ割れる
繰り返して強い力がかかることによって、歯が摩耗して薄くなったり、エナメル質に亀裂が入ったりすることもあります。
結果として、知覚過敏になり冷たいものがしみるケースもあります。
詰め物・被せ物へのダメージ
歯ぎしりの負荷は、天然歯だけでなく、歯に装着している詰め物や被せ物にもダメージがかかります。
強い力が加わると、修復物が破損・脱落し、再治療になるケースもあります。
顎関節症のリスクにつながる
あごの関節に継続的に力がかかり続けることで、口を開けるときに「カクカク」音が鳴る、痛む、開けづらいなど顎関節症の症状が出ることがあります。
肩こり・頭痛・睡眠の質低下
歯ぎしりや食いしばりによってあご周りの筋肉の緊張が続くと、慢性的な頭痛や肩こりを引き起こすケースも考えられます。
起床時に顎の疲れを感じる場合、歯ぎしりが影響していることが考えられます。
マウスピースで期待できる効果
マウスピースを使用することで、下記のようなメリットを得られる可能性があります。
・歯や詰め物、被せ物の摩耗を防ぐ
・顎関節への負担を軽減
・筋肉の緊張をゆるめ、頭痛や肩こりを緩和
・良質な睡眠環境の維持
このようにマウスピースを取り入れることによって、歯ぎしりによる様々なリスクの軽減につながることが期待できます。
用途で違う!マウスピースの主な種類

マウスピースには大きく分けて3タイプあり、目的や使い方が異なります。
・歯ぎしり対策(ナイトガード)
・スポーツ用マウスガード
・顎関節症の治療用(スプリント)
それぞれの特徴を知って、自分に合うものを選びましょう。
就寝中の歯ぎしり対策:ナイトガード
就寝時の歯ぎしりや食いしばりから歯を守る際に使うのがナイトガードです。睡眠時は、歯ぎしりによって無意識のうちに歯に強い力が入ることがあり、歯やあごに負担がかかることがあります。
就寝時にナイトガードを装着することによって、上下の歯がこすれ合うのを防ぎ、ダメージを抑えやすくなります。
口元のケガ予防:スポーツ用マウスガード
スポーツ用のマウスガードは、衝撃を吸収するクッションになり、歯が折れるなど口の中のケガを防ぐ目的で使用します。
サッカーやバスケ、格闘技などのスポーツでは、店頭や選手同士の接触などで口元に衝撃がかかることもあるため、口の中のケガ対策として用いられています。
顎関節症の治療に使う:スプリント
治療用のスプリントは、顎関節症の治療を目的としたマウスピースで、顎が痛い・開けにくいといった症状がある場合に用いられることがあります。
顎関節を正しい位置に導き安定させるため、歯科医師の元、オーダーメイドでつくられることが一般的です。症状がよくなっても自己判断でつけるのをやめずに、医師の指示に従うようにしましょう。
顎関節症の診断となった場合、保険適用になる場合もあります。
市販品と歯科オーダーメイド、どっちが良い?
歯やあごへの負担をできるだけ抑え、安全性も重視したい場合は、歯科医院でつくるオーダーメイドのマウスピースを推奨します。
市販品は安価で取り入れやすい反面、フィットしない状態で使うと、十分に歯を守れないだけでなく噛み合わせを悪化させる可能性もあります。
下記の表では、オーダーメイドと市販のマウスピースの違いを比較します。
| オーダーメイド(歯科医院) | 市販品 | |
| 費用 | 5,000円〜30,000円程度 | 1,000円〜5,000円程度 |
| フィット感 | 歯型をもとに作るためフィットしやすい。 | フィット感が劣るケースがある。 |
| 特徴 | ・噛み合わせの調整ができる ・歯科医師の指導があり安心 | ・消耗しやすく交換前提になりがち ・適合が悪いと歯やあごに負担がかかる可能性も |
| こんな人におすすめ | 歯ぎしり対策やスポーツ時に使用するなど、効果を求める方。 | 費用を抑えてお試しで使ってみたい方。 |
自分に合うマウスピースの選び方

マウスピースは、合わないものを使うと違和感や負担につながることがあります。選ぶときは、フィット感・耐久性・お手入れのしやすさを確認しましょう。
フィット感(ズレにくさ・違和感の少なさ)
口に合うほどズレにくくなるので、装着中の違和感も少なくなりやすいです。
オーダーメイドのマウスピースは自分の歯列に合わせてつくるので、市販品よりフィットしやすく外れたりする心配も軽減できます。
耐久性(どれくらいもつか)
市販品の場合、素材によっては消耗が早く数ヶ月で買い替える必要があるケースも。
歯科医院でつくるオーダーメイドのマウスピースは耐久性が高く、使用状況によっては長期で使えるケースもあります。
洗いやすいもの
マウスピースは毎日使うものなので、メンテナンスのしやすさも大切になります。
歯科医院でつくるオーダーメイドのマウスピースは、丈夫な素材で傷がつきにくく、衛生的に使えるものが多いです。
マウスピースのお手入れ方法
マウスピースは、研磨剤入りの歯みがき粉でゴシゴシ洗うと表面に細かな傷がつきやすく、汚れやニオイが残る原因にもなります。
使用後はまず水洗いし、汚れが気になるときは専用クリーナーで定期的に洗浄して、清潔な状態を保ちましょう。
※マウスピースは熱に弱い素材が多いため、熱いお湯での洗浄は避け、直射日光の当たらない場所で専用ケースに入れて保管するのが安心です。
マウスピース以外にもできる歯ぎしり対策

歯ぎしりや食いしばり対策として、マウスピースの装着以外にも、普段の生活の中で取り組めることがあります。簡単にできる対策を紹介します。
寝る前の習慣を整える
就寝直前までスマホや仕事で頭を使いすぎないようにし、リラックスできる流れを作りましょう。
中枢神経を刺激するカフェインやアルコールなどはできるだけ控え、眠りの質を上げる工夫もポイントです。
ストレスをため込まないようにする
歯ぎしりは緊張と関わることがあるため、力を抜く時間を作りましょう。
深呼吸、軽いストレッチ、首・肩のセルフケアなど、続けやすいもので構いません。
変化がない時は歯科医院で相談
セルフケアを頑張っても変化がない場合や、気になる場合は、歯科医院で相談するのが安心です。
噛み合わせ、歯のすり減り、食いしばりの癖などをチェックし、必要に応じて最適な対策を提案してもらいましょう。
まとめ:マウスピースで歯をトラブルから守ろう
マウスピースは、食いしばりや歯ぎしりから歯を守るためのアイテムです。市販品で試す方法もありますが、フィットしていないまま使うと効果が出にくかったり、逆に負担が偏ったりすることも。
歯をしっかり守りたい方ほど、歯並びや噛み合わせに合わせて作る歯科のオーダーメイドが安心です。「自分も寝ている間に食いしばっているかも…」と、少しでも気になることがあれば、一度医師に相談してみましょう。
