親知らずが生えてこない人がいるのはなぜ?理由と生えない場合の影響

「もう20代なのに親知らずが1本も生えてこない…これって大丈夫なの?」と気になっている方は多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、親知らずが生えない原因は主に「先天的に存在しない(先天性欠如)」「骨の中に埋まったまま(埋伏歯)」「生えるスペースが足りない」の3つに分けられます。親知らずが生えないこと自体は珍しいことではなく、日本人の約3割は4本すべてが生えないとも言われています(個人差があります)。
つまり「生えてこないから異常」ではなく、あなたの顎の構造や遺伝によって、もともと生えないケースも十分あり得るのです。ただし、骨の中に親知らずが隠れている場合は痛みや炎症のリスクがあるため、一度レントゲンで確認することが大切です。
- ✅ 親知らずが生えない代表的な3つの理由
- ✅ 「埋まったまま」の親知らずが引き起こすリスク
- ✅ 生えない親知らずを放置してもよいかどうかの判断基準
目次
親知らずが生えないのはなぜ?よくある疑問と誤解
「親知らずは必ず生えるもの」と思っていた方にとって、自分だけ生えてこないと少し不安になるかもしれません。しかし実際には、親知らずが4本すべて生えそろう人は約半数以下とも言われており、生えない本数や向きには大きな個人差があります。
「生えていない=存在しない」は間違いかもしれない
口の中から見えていないからといって、親知らずがないとは限りません。骨の中に埋まったまま表面に出てこない「埋伏歯(まいふくし)」の状態になっている可能性があります。見た目ではわからないため、レントゲンを撮って初めて「骨の中にある」と気づくケースも少なくありません。
一方で、本当に歯の芽(歯胚)が存在せず、生涯にわたって生えてこない「先天性欠如」のケースもあります。この場合はまったく問題ありません。大切なのは、どちらのケースなのかをきちんと確認することです。
よくある誤解:「痛くないから放置してよい」
骨の中に埋まった親知らず(埋伏智歯)は、自覚症状がないまま周囲の歯や骨に影響を与えることがあります。痛みがないからこそ、長年気づかずに放置されてしまうケースも多くあります。後述しますが、定期的な歯科検診でレントゲンを撮ることで、問題がないかどうかを把握しておくことが重要です。
親知らずが生える時期の目安
親知らずが生えてくる時期は一般的に17〜30歳前後が多いとされています(個人差があります)。20代前半で生えてこなくても、30歳近くになってから生えてきた、というケースもあります。また、40代以降に初めて痛みとして現れる方もいます。「まだ若いから様子を見よう」と長期間放置するより、気になった段階で一度確認することをおすすめします。
親知らずは抜かなくていい?条件と判断のポイントを解説

親知らずが生えない主な理由を解説
親知らずが生えてこない原因は大きく3つに分類されます。それぞれの仕組みをわかりやすく整理しました。
Point 01
先天性欠如:もともと親知らずの歯胚がない
歯はもともと「歯胚(しはい)」と呼ばれる歯の芽から育ちます。親知らずの歯胚が遺伝的にもともと存在しない場合、当然ながら親知らずは一生生えてきません。これを「先天性欠如」といいます。4本すべてがない方もいれば、上だけ・下だけ、または左右どちらかだけ欠如している方もいます。先天性欠如は病気ではなく、遺伝的な多様性の一つとして理解されています。特に治療の必要はありません。
Point 02
埋伏歯:骨の中に歯があるが表面に出てこられない
親知らずの歯胚は存在しているものの、生えてくる方向や顎のスペースの問題で骨や歯肉の中に埋まったままの状態です。この状態を「埋伏智歯(まいふくちし)」と呼びます。真横や斜めを向いている場合(水平埋伏・斜め埋伏)は特に出てこられないことが多く、隣の歯(第二大臼歯)を押してしまうことがあります。レントゲンを撮ると骨の中に歯の影が映るため、この状態かどうかは検査で確認できます。
Point 03
スペース不足:顎が小さく萌出(ほうしゅつ)できない
現代人は食生活の変化などにより、顎が小さくなる傾向があると言われています。顎の骨に歯が並ぶスペースが十分でないと、親知らずが生えようとしても出てくる場所がなく、一部だけ顔を出した状態(半埋伏)や、まったく出てこない状態になることがあります。スペースが足りない場合、親知らずが隣の歯を圧迫することもあるため注意が必要です。
埋まったままの親知らずが引き起こすリスクと対処法
「骨の中に埋まっているなら、表に出てこないのだから問題ないのでは?」と思う方もいるかもしれません。しかし、埋伏した親知らずはさまざまなトラブルの原因になる可能性があります。ここでは代表的なリスクと、それぞれの対処法をご説明します。
リスク①:智歯周囲炎(ちしざんぼえん)
歯肉の中に一部だけ出た親知らずの周囲は、歯ブラシが届きにくく汚れがたまりやすい環境です。細菌が繁殖することで、歯肉が腫れて強い痛みを引き起こす「智歯周囲炎」が起こることがあります。特に疲れているときや免疫が低下しているときに症状が出やすく、繰り返し炎症を起こすことも特徴です。一時的に治まっても再発する可能性があるため、繰り返す方は抜歯を検討することが多いです。
リスク②:隣の歯(第二大臼歯)の虫歯・吸収
横向きや斜めに埋まった親知らずは、隣の歯の根に密着していることがあります。その接触部分に食べカスや細菌がたまることで隣の歯まで虫歯になるリスクがあります。また、まれに隣の歯の根が吸収されてしまうケースもあります。「自分の親知らずではなく、隣の大切な歯がダメージを受ける」という点が深刻です。
リスク③:嚢胞(のうほう)の形成
埋伏した親知らずの周囲に袋状の組織(嚢胞)が形成されることがあります。嚢胞は徐々に大きくなる性質があり、周囲の骨を溶かしてしまう可能性があります。嚢胞は初期段階では自覚症状がほとんどないため、定期的なレントゲン検査で早期に発見することが重要です。嚢胞が大きくなると、治療が複雑になることがあります。
⚠️ こんな症状があればお早めに歯科へ
- 奥歯の周辺が腫れている・ズキズキ痛む
- 口が開きにくい・飲み込むときに痛みがある
- 奥歯あたりに違和感やしびれがある
- 特に痛みはないが、長年レントゲンを撮っていない
生えない親知らずは抜くべき?放置しても大丈夫?
「まったく症状がない埋伏した親知らず、そのまま放置してもよいのだろうか?」という疑問は非常によく聞かれます。答えはケースによって異なりますが、判断には必ずレントゲンや歯科用CTによる精密な検査が必要です。
横向きに埋まった親知らずは抜歯できる?難易度と判断基準を解説
経過観察でよいケース
✅ 経過観察が選ばれる主な状況
- 完全に骨の中に埋まっており隣の歯への影響がない
- 嚢胞などの異常所見がない
- 高齢の方で抜歯のリスクが高い場合
- 定期的にレントゲンで経過確認できる環境がある
⚠️ 抜歯を検討することが多い状況
- 繰り返し智歯周囲炎が起きている
- 隣の歯を強く圧迫・損傷させている
- 嚢胞が形成されている・大きくなっている
- 矯正治療の妨げになると診断された場合
「難抜歯」になる場合もある——早めの相談が大切
横向き・深い埋伏・神経に近い位置など、難易度の高い抜歯を「難抜歯」と呼びます。埋伏の程度が深いほど抜歯の難易度が上がるため、問題が小さいうちに相談しておくことが、その後の治療負担を軽くする上で重要です。「今は大丈夫だから様子を見よう」という判断も選択肢の一つですが、それは歯科医師の診断のもとで行うことが前提です。
まずはレントゲン・CTで状態を把握することが第一歩
親知らずが生えているかどうか、埋まっているかどうか、隣の歯や神経との位置関係はどうか——こういった情報は、口の中を見ただけではわかりません。レントゲンや歯科用CTを撮ることで、骨の中の状態を立体的に把握し、より精度の高い診断と安全な治療計画を立てることができます。「気になってはいるけれどなかなか歯医者に行けていない」という方も、まずは一度相談してみてください。

西小山歯科クリニックの親知らず・口腔外科への取り組み
東京都品川区小山にある西小山歯科クリニックでは、歯科用CTや光学スキャナー(iTero)などの設備を導入し、骨の中の親知らずの状態を3次元的に把握したうえで診断・治療計画を立てることができます。「自分の親知らずがどうなっているか知りたい」という方もお気軽にご相談ください。
- 🦷 口腔外科学会会員が複数在籍し、難易度の高い埋伏歯の抜歯にも対応しています
- 📸 歯科用CTでの精密診断により、神経や血管との位置関係を事前に把握して安全に対応します
- 💉 電動注射器・表面麻酔・麻酔薬ヒーターを用いた痛みへの配慮で、注射の痛みを少なくする工夫をしています
- 🗓️ 土日も診療・予約なし急患対応で、平日お仕事の方や急な痛みにも対応しています(西小山駅から徒歩3分)
- 🎞️ 動画アニメーション(ナビック)・口腔内写真を使い、治療内容をわかりやすく説明します。「何をされるかわからない」という不安を軽減します
親知らずが生えないことに関するよくある質問
📝 この記事のまとめ
- ✅ 親知らずが生えない理由は「先天性欠如」「埋伏歯」「スペース不足」の3つが主なもの
- ✅ 生えていないように見えても、骨の中に隠れているケース(埋伏智歯)もあるため要確認
- ✅ 埋伏した親知らずは智歯周囲炎・隣の歯への影響・嚢胞形成などのリスクがある場合も
- ✅ 経過観察か抜歯かはレントゲン・CT診断のもとで歯科医師が判断(個人差があります)
- ✅ 「痛みがないから大丈夫」と自己判断せず、気になったら早めに相談することが大切
親知らずのことが気になったら、まずはご相談を
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👨⚕️ 院長・長岡(歯科医師)より
「親知らずが生えてこないのはなぜだろう?」と疑問を持って来院される方は多くいらっしゃいます。骨の中に隠れているだけなのか、もともと存在しないのか、まずはレントゲンで確認することが大切です。大学病院での補綴・入れ歯の経験を活かし、口腔全体のバランスを考えた診療を心がけています。「痛みが出てから来院するのでは遅い」というケースもありますので、品川区小山近くにお住まいの方もそうでない方も、気になることがあればお気軽にご相談ください。患者さんがいつまでも健康な笑顔でいられるよう、治療だけでなく予防のサポートにも力を入れてまいります。