歯科医が教える自宅でできる簡単予防ケア|毎日続けたい習慣

虫歯や歯周病は、痛みが出てから治療するのではなく、ならないように守ることが大切です。
毎日の生活習慣を少し見直すだけで、お口の健康は大きく変わります。
私は大学病院で補綴や入れ歯の治療を学び、現在は小児から成人まで幅広い患者さんの予防歯科に携わっています。削ったり抜いたりした歯は二度と元通りにはなりません。だからこそ、自宅でできる予防ケアをしっかり実践していただきたいのです。
この記事では、今日から始められる簡単な予防習慣をご紹介します。
目次
なぜ予防ケアが大切なのか
虫歯や歯周病は「生活習慣病」の一種です。
遺伝的な要素もありますが、多くの場合は食生活や日々の習慣が大きく影響しています。つまり、生活習慣を改善することで予防が可能な病気なのです。
歯と口腔の健康は、全身の健康にも深く関わっています。近年の研究では、口腔の健康を保つことが健康寿命の延伸につながることがわかってきました。
子どもの頃から予防歯科を実践すれば、虫歯や歯周病のリスクを減らせるだけでなく、口腔機能の維持向上にもつながります。
一生、健康な歯とお口でいるために・・・今日から「予防歯科」を始めましょう。
歯を悪くしてしまう生活習慣
まずは、歯を悪くする習慣を知ることが大切です。
避けたい日常の習慣
以下の習慣に当てはまるものがある場合は要注意です。
- 歯磨きをしないで寝てしまう
- 深酒をすることが多い
- タバコを吸う
- 間食をだらだら続ける
- 砂糖入りの飴やガムをよく食べる
- 砂糖入りの飲み物をよく飲む
- 酸っぱいものや炭酸飲料をよく摂取する
- 歯ぎしりをする
- 歯医者には悪くなってからでないと行かない
- 口呼吸をしている
なぜこれらの習慣が良くないのか
食事を摂る回数が多くなるほど、歯にプラーク(歯垢)がたまりやすくなります。特にだらだらと食べ続けると、お口の中が常に酸性状態になり、虫歯のリスクが高まるのです。
また、タバコは歯周病の危険因子です。調査によれば、タバコを吸うと歯周病のリスクが5.4倍高まることがわかっています。ヘビースモーカーほどそのリスクは高くなる傾向があります。
睡眠中は唾液の分泌が大幅に減少します。そのため眠っている間は唾液による自浄作用が落ちてしまい、磨き残しによる虫歯や歯周病のリスクが高まってしまうのです。
今日から始める予防ケアの基本
予防ケアは難しいものではありません。
毎日の習慣を少し見直すだけで、大きな効果が期待できます。
食生活における注意点
間食をなるべく控える
間食はなるべく控えるようにしましょう。どうしても食べたい場合は、時間を決めて食べることが大切です。
糖分の摂り過ぎに注意する
糖分は虫歯菌のエサとなります。砂糖入りの飲み物を1日に何度も飲む習慣がある方、砂糖入りの飴やガムなどを食べることが多い方は気をつけましょう。バランスのとれた食事を心がけることが大切です。
寝る前に食べない
夜食をとる習慣があると、たとえその後に歯磨きをして寝たとしても、虫歯や歯周病のリスクが高まります。歯磨きでは100%汚れを取り切ることは不可能なので、磨き残しによるリスクが高まってしまうのです。
軟らかいものばかり食べない
現代の食べ物は、あまり噛まずに食べられるような軟らかい加工食品であふれています。あまり噛まない食生活を続けていると、唾液の分泌がきちんと行われなくなり、細菌がお口に繁殖しやすくなって、虫歯や歯周病にかかりやすくなります。
酸性食品の摂りすぎに注意する
酸っぱいものや炭酸飲料は摂りすぎると歯を酸で溶かしてしまいます。摂りすぎにはくれぐれも注意しましょう。
嗜好品における注意点
タバコを極力吸わない
歯の健康を考えるなら、できればタバコは吸わないことをおすすめします。
アルコールの摂り方に気をつける
アルコールには利尿作用という、体の水分を出してしまう作用があります。特に夜寝る前に飲む習慣があると、眠ってしまうとお口が乾燥し、より一層リスクが高まります。
正しい歯磨きのポイント
歯磨きは、ただ磨けば良いというものではありません。
1日2回は磨く
歯はたくさん磨けば良い、というものでもありません。あまり磨きすぎると逆に歯や歯茎を傷めてしまうこともあります。
歯の健康を維持するためには、最低朝と夜の2回は磨くようにしましょう。特に虫歯や歯周病は眠っている間に悪化しやすいため、寝る前の歯磨きは欠かさないようにしてください。
ポイントを押さえた磨き方をする
虫歯や歯周病を予防するためには、ポイントを押さえた磨き方をすることが大事です。
具体的には、以下の3つのポイントにしっかりと歯ブラシの毛先を当てるように磨いてください。
- 奥歯の溝
- 歯と歯茎の境目
- 歯と歯の間
なお、歯と歯の間は歯ブラシだけでは不十分ですので、デンタルフロスか糸ようじを1日に1回通すと良いでしょう。
歯ブラシの選び方
歯ブラシは毛先が開いたら交換のサインです。1か月に1回を目安に新しいものに替えましょう。
毛の硬さは「ふつう」がおすすめです。硬すぎると歯や歯茎を傷つけてしまう可能性があります。
その他の予防習慣
口呼吸をしない
鼻でなく口で呼吸をすると、口が乾いて細菌が繁殖しやすくなります。
鼻炎などで鼻が詰まっている場合には、耳鼻科的な治療を受けるようにしましょう。また、癖で口呼吸になっている場合には、意識して鼻呼吸するようにしてください。
ストレスを溜め過ぎない
人間はストレス状態になると、お口の唾液が分泌されなくなります。
また、夜間の歯ぎしりが起こりやすくなり、歯や歯の周囲の組織を傷めてしまいます。ストレスを溜め込まず、適度にストレス解消することを心がけましょう。
歯ぎしり対策をする
就寝中に歯ぎしりをしている場合、意識してやめることはできません。
歯ぎしりをする方は、保険で歯ぎしりから歯を守るマウスピースを作ることができます。気になる方はご相談ください。
歯科医院での定期的なケアも大切
自宅でのケアだけでは限界があります。
虫歯菌や歯周病菌は約90日で再び増殖します。そのため、3か月ごとの定期検診・クリーニングを推奨しています。
ご自宅でのブラッシングと歯科医院でのケアを組み合わせることで、最大の予防効果を発揮できます。
定期検診で受けられるケア
- PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)・・・専門的な機械を使った歯のクリーニング
- 歯ぐきのマッサージ・・・歯周病予防に効果的
- ブラッシング指導・・・患者さん一人ひとりに合わせた磨き方をアドバイス
- 口腔内デジタルスキャン・・・目には見えない小さな虫歯や初期の歯周病を早期に発見
早期発見・早期治療により、痛みや大きな治療負担を最小限に抑えることができます。
エアフローによるクリーニング
西小山歯科クリニックでは、歯面清掃用の機材「エアフロー」を導入しています。
エアフローは細かい粒子で歯にこびりついた汚れやヤニを除去し、歯や被せ物を傷つけずに短時間で洗浄できる特徴があります。施術後は歯表面がツルツルになり、汚れや歯石の再付着を防ぐ効果があります。
結婚式や発表会など大事な予定の前にも、安心して利用できる施術です。
まとめ
予防ケアは特別なことではありません。
毎日の習慣を少し見直すだけで、虫歯や歯周病のリスクを大きく減らすことができます。
今日から始められる予防習慣
- 間食を控え、糖分の摂り過ぎに注意する
- 寝る前に食べない
- 1日2回、ポイントを押さえた歯磨きをする
- デンタルフロスや糸ようじを使う
- 口呼吸をしない
- ストレスを溜め過ぎない
- 3か月ごとに歯科医院で定期検診を受ける
削ったり抜いたりした歯は二度と元通りにはなりません。
だからこそ、虫歯や歯周病になる前に守る「予防歯科」が大切なのです。
西小山歯科クリニックでは、患者さん一人ひとりのお口の状態に最適化した予防計画を提案しています。小さな変化も見逃さないデジタル診断、歯と歯ぐきを傷めないクリーニング、自宅ケアと医院での定期メンテナンスで、将来まで守ります。
「自分の歯で食事や会話を楽しみたい」方、ぜひ一度ご相談ください。痛くなる前の予防が、あなたの笑顔を守ります。
西小山歯科クリニック
東京都品川区西小山
西小山駅から徒歩3分
土日診療対応
いつまでも健康な笑顔でいられるように、治療だけでなく大切な歯のケアをサポートできるよう努めてまいります。
